SDGsの旅 Vol.1 「富山市(SDGs未来都市)を中心に」
この文章は、富山ライトレール富山港線(以下、「LRT(Light rail transit)」)
の中で書き始めた。富山市は2018年6月15日、内閣府地方創生事務局より「SDGs未来都市」
自治体SDGsモデル事業に選定された。
発車後しばらくは道路中央をLRTが走り左右を自動車などが走ってい
る。途中からは単線のLRTに変わった。江ノ電を思い出す風景もある。
そういえば鎌倉市も自治体SDGsモデル事業に選定されている。
2100年の交通(目標11)はどうなっているのだろうか?ガソリン車は
もう走っていないだろう。都市では自然エネルギーを活用したLRT、EV
やFCVが活躍し脱炭素社会(目標13)を構築していることを願うばかり
だ。もちろん、私はその風景を観ることはできない。しかし、その未来
の風景を描き創りあげることに貢献(目標4)することはできるはずだ。
富山駅北を出発して全長7.6kmを約25分、LRTは終点の岩瀬浜駅に到着
した。あいにくの雨の中、15分ほど歩いて岩瀬カナル会館を見つけた。
レストランは閉店時間を迎えており、店頭に置かれている白エビ煎餅を
試食し海の恵み(目標14)に感謝した。この先も持続的に白エビが食べ
られることを心の中で祈った。(実は、会館は駅のほぼ隣、私は逆方向
に歩いていたのだ。相当な方向音痴だ。)
途中パトカーに合ったがかなり年代物のガソリン車のようだった。
2100年のパトカーはEV・FCVだろうか?事件や事故のない世の中(目標
16)であればパトカーもいらないかもしれない。
再びLRTに乗車し富山駅北口駅に戻った。富山駅構内の「とやまマル
シェ」で白エビ天丼を食した。ここでも富山湾(海)の豊かさ(目標14)
に感謝することとなった。このサクサク感は52年の人生で初めてだ。ところでSDGsの達成目標となる2030年、私は64歳を迎える。現在主
流のサラリーマン制度であれば定年を迎え嘱託等として働いている年齢
だ。私は会社を卒業しSDGsで社会に貢献する道(目標17)を選んでいる。
それは究極の働き方改革(目標8)だと信じている。
富山駅南口からは普通の路面電車も走っている。私は広島、長崎、熊
本、函館などの路面電車に乗っているが、それぞれ日本の歴史において
大きな転機を経験している都市だ。苦難を乗り越えて持続的に発展して
きた都市だ。2100年もサステナブルな交通インフラを構築し住み続けら
れるまち(目標11)であってほしい。
「SDGs未来都市」富山市を離れ、北陸新幹線「はくたか567号」に乗
り金沢駅に到着した。
ホテルにチェクインする前、どうしても「のど黒」が食べたくなり駅
近くの料理店に立ち寄った。酔っ払い蟹、のど黒炙り(目標14)、わら
び・大根・ふきの郷土のおでん盛り合わせ(目標15)、金沢限定クラフ
トビールに北陸の地酒(目標15)だ。海と陸の豊かさ(目標14・目標15)
を堪能させてもらった。今回は福井まで足を運べないので金沢と福井の
地酒を飲み比べた。甲乙つけがたいが福井まで遠征した気分になった。
今夜は、のど黒炙りと福井の地酒のベストマッチングを発見した。
話はグルメにずれてしまったが、最近は、SDGsを経営に組み込んでい
るビジネスホテルがある。例えば、8種類の選べる枕はSDGsの目標3「す
べの人に健康と福祉を」につながると言っている。
様々な業界が SDGsに興味を示し取り組むことが大切だ。
私たちの身近な生活がSDGsの課題と関係していることを、この文章内
の(目標)から感じ取ってもらえたら喜びもひとしおだ。
またどこかの都市をSDGsの視点で旅してみたい。
金沢の美味しい「のど黒料理と北陸の地酒」のお店にて
2018 年夏
今田 裕美